SNSが普及し、SNSマーケティングを取り入れる企業が増えてきました。中でもLINEの利用率が高いことで、LINE公式アカウントの運用に関心を寄せるSNS担当者も多いようです。そこで今回は、2019年のサービス統合で便利機能が無料で利用が出来るようになったLINE公式アカウントのメリットと基本の活用方法を、改めてまとめたいと思います。

<目次>
・LINE国内ユーザー数:8,400万人(2020年6月、月間アクティブユーザー数)
・サービス統合後のLINE公式アカウントで出来ること(LINE@とLINE公式が統合)
・LINEの強みは拡散力ではなくリーチ力
・LINEのダイレクト施策は「トーク」と「タイムライン」運用から
・リーチ力を付けるために「友だち」を増やすことが重要
・まとめ:リーチ力を活用しWebサイトへの流入強化

LINE国内ユーザー数:8,400万人(月間アクティブユーザー数)

連絡ツールとしてインフラ化したLINEは、幅広い年齢層で利用され、日本の人口の66%にあたるユーザー数を誇ります。
国内での利用者数が多い4大SNSの利用者数と比べると、Facebook2,600万人、Instagram3,300万人、Twitter4,500万人、LINE8,400万人と、LINEは国内で最も利用されているSNSです。このユーザー数をベースにしていることから、リーチ力が高いことが解ります。

・国内月間アクティブユーザー数:8,400万人(2020年6月時点)
   ※日本の人口の66%以上
・毎日利用している日本国内のユーザー85%
・LINEのユーザー属性
   性別: 女性52.2%、 男性47.5%
   年齢: 10代~50代以上、幅広いユーザー層
   職業: 会社員49.4%、主婦・パート・アルバイト30.3%

イメージ画像:(出典)LINE for Business :LINE Business Guide LINE Business Guide 2020年7月-12月期より

>>出典:LINE for Business :媒体資料の一覧ページ
LINE Business Guide LINE Business Guide 2020年7月-12月期

>>参考:Back to Newsroom Facebook社 2020年第2四半期(4月-6月)業績ハイライト
    国内月間アクティブユーザー数:2,600万人(2019年3月時点)
>>参考:Instagram Businessサイト
    国内月間アクティブユーザー数:3,300万(2019年3月時点)
>>参考:Twitter Japan @TwitterJP
    国内月間アクティブアカウント数:4,500万超

LINEはサブ垢(サブアカウント)利用者が少ない

メインのアカウントとは別に、別のアカウントを開設しサブ垢(サブアカウント)を所持しているユーザーは、どのSNSでも存在します。もちろんLINEで複数アカウントを所持しているユーザーも存在しますが、他のSNSと違い1スマートフォンにつき1アカウントを開設する傾向があるため、複数アカウントを所持しているユーザーが少ないとされています。そのため配信するメッセージのリーチが確実だと言われています。

(※)サブ垢:SNSユーザーは、メインで利用するアカウントとは別のサブアカウンを所持し、「サブ垢」、「別アカ」や「捨て垢」と呼ぶ。

 

サービス統合後のLINE公式アカウントで出来ること(LINE@とLINE公式が統合)

2019年サービス改定が行われ、ビジネス系のアカウントサービスのLINE@とLINE公式アカウントが「LINE公式アカウント」というサービス名で統一され、初期費用無料という個人企業主や中小企業にとってもアカウントを開設しやすくなりました。

料金プラン

サービス統一後、メッセージ配信の追加料金制度 (従量課金制)という点以外は、無料で基本機能や便利機能が全てのプランで利用で出来るため、料金プランによる格差がなくなりました。

プラン名 フリー ライトプラン スタンダードプラン
月額固定費 無料 5,000円 15,000円
無料メッセージ通数 1,000通 15,000通 245,000通
追加メッセージ料金 不可 5円 ~3円

>>参考:LINE for Business
料金プラン

フリープランからライトプラン・スタンダードプランへの変更は簡単で、かつ変更は即時適用されます。また、ライトプランやスタンダードプランから他プランへの変更は翌月月初に適用されますので、運用プロセスに合わせてプラン変更が出来るため、まだSNS担当者が運用に慣れず、メッセージ通数は友だちを獲得してからではないと予測できない場合には、フリープランから始めることをお勧めします。

フリープランでも下記の基本機能と便利機能を利用することが出来ます。
イメージ画像:LINE for Business(出典)LINE公式アカウントのサービス一覧

>>参考:LINE for Business
LINE公式アカウントの運用費用は?料金プランを解説!

認証済みアカウントに申請しよう

LINE公式アカウントという名称ではありますが、料金プランとは別にアカウントの種別があります。ビジネスアカウントであれば、「認証済みアカウント」に申請し認証バッジを取得することをお勧めします。

認証済みアカウント LINEの審査を通過したアカウント
未認証アカウント 個人法人を問わず、審査なしで作成出来るアカウント

認証済みアカウントのメリット

(1)一般ユーザーとの差別化と信頼度がアップする。
(2)LINE内の検索対象になるため「友だち」検索結果に掲出される。
(3)QRコード付き販促用のポスターデータがダウンロード出来る。

>>参考:LINE for Business
LINE公式アカウントの開設

 

LINEの強みは拡散力ではなくリーチ力

他のSNSに比べ、LINEは拡散力に欠ける点があります。得意としている点は、貴社を「友だち」登録している一般ユーザーへ、個々にメッセージ配信ができ、「友だち」登録ユーザーにはプッシュ通知で、スマホ画面に通知されるため、高い確率で開封される点が強みとなります。

タイムラインでの投稿は、「友だち」登録ユーザー自身のタイムラインに表示され、「いいね」などのリアクションを得られ、かつシェア機能もあるため拡散力を向上させることも可能ですが、基本的には「友だち」登録されてからの拡散となります。

LINEは企業やサービスを知ってもらう拡散ツールではなく、すでに商材ファンである方に「友だち」登録をしてもらい、それらの「友だち」に情報をリーチさせるツールと理解し活用しましょう。

 

LINEのダイレクト施策は「トーク」と「タイムライン」運用から

LINEの運用で基本となる情報配信機能は「トーク」と「タイムライン」になります。

「トーク」は1人1人に向けてのOne to Oneメッセージ

LINEのリーチ力を発揮する「トーク」機能は、メッセージが着信した際に表示されるプッシュ通知で注意喚起が出来きる、開封率が高いメッセージ配信です。
「友だち」登録したユーザーへの有益な情報を直接配信が出来るため、フリープランでも利用出来るリッチメッセージ機能でビジュアル面も工夫した配信をお勧めします。

(投稿ポイント)
・セグメント配信
・リッチメッセージでビジュアル強化
・セグメント別にクーポンを配信

>>参考:LINE for Business
リッチメッセージ

●トーク事例:牛角

焼肉のレストランチェーン、牛角のLINE公式アカウントです。
「トーク」でのメッセージ配信は全てWebサイトへリンクさせ、Webサイトのコンテンツへの流入を促す運用スタイルとなっています。 「友だち」登録ユーザーが実際のキャンペーンの詳細説明や、新メニューの詳細などの詳細確認する際は、Webサイトへアクセスするユーザービリティ(UI)となっています。
メッセージは、リッチメッセージを活用しているため、お肉を焼く動画などでビジュアルでインパクトのある物や、イメージしやすい物となっています。
また、リッチメニュー機能を利用しており、LINE限定のクーポンの配布と、Webサイトの店舗検索画面へのリンクを設定しているため、改めて牛角についてWeb検索しなくても「友だち」登録すれば、LINE上で基本情報を得られるようにユーザービリティ(UI)を考えた運用がされています。

スマホ場面イメージ:牛角LINE公式アカウント(トーク投稿事例)

アカウントのホーム画面「タイムライン」投稿

「タイムライン」は、企業アカウントのホーム画面にメッセージを投稿すると、「友だち」登録しているユーザーの「タイムライン」に掲出されるメッセージです。
広範囲に一斉配信でき、他のSNSのように「友だち」から「いいね」やコメントを付けてもらうなどの反応を得られます。また「シェア」機能があり、個々のユーザーと繋がりがあるLINEアカウントへ転送したり、他のSNSへ共有・拡散ができます。

(投稿ポイント)
・「トーク」とは違うメッセージを配信する。
・お知らせ掲示板として活用する。(新商品の告知、サービス情報など)

●タイムライン事例:TOHOシネマズ

シネマコンプレックス・チェーン映画館、TOHOシネマズのLINE公式アカウントです。
「タイムライン」への投稿は、約週1回のペースで配信されていて、「友だち」ユーザーへの開封負荷にならない頻度での運用です。 「タイムライン」の投稿は、Webサイトへのリンクを徹底しています。
新作情報や、ランキング情報、LINE友だち限定のポップコーンクーポンの告知など、リーチ力を利用したお知らせ掲示板運用で、Webサイトへ移動しなくても理解出来る基本情報を要約して文章が掲載されている点など、LINE運用の参考したいアカウントの一つです。

スマホ場面イメージ:TOHOシネマズLINE公式アカウント(タイムライン投稿事例)

LINEでは頻繁に配信しても評価されない(ブロックに注意)

プッシュ通知で新しいメッセージが着信されたと認識し、すぐにユーザーがアプリを起動するのは、一般ユーザーにとってLINEは重要な連絡ツールだからです。
メッセージの配信回数が頻繁だったり、一般ユーザーにとって内容が不要と感じられるものが増えると、ブロックされてしまうことがあります。 また、ブロックされると公式アカウントからのメッセージは一切届かなくなってしまうため、適切なタイミングと頻度で配信して行くことが求めらます。

 

リーチ力を付けるために「友だち」を増やすことが重要

他のSNSと違い拡散力が劣るため、LINEについてはフォロワーである「友だち」を増やすことが重要ポイントになります。

既存ファンや商材ユーザーにアカウントの告知をする

拡散力に欠けるLINEでは、LINE公式アカウントを開設するだけでなく、開設したことを認知される工夫が必要です。すでに、貴社のサービスや商材のファンであっても、進んでLINE公式アカウントを検索する傾向が一般ユーザーに少ないため、アカウントが開設されていることを知らせる必要があります。

自社のオウンドメディアを活用

Webサイトのニュースページや、すでに開設している場合は他のSNS(Twitterなど)で告知投稿しましょう。

店舗の場合はポップなどを掲示する

プレミアムアカウント、「認証済み」LINE公式アカウントの場合は、ポスターデータを無料で取得することが可能です。店舗がある場合はお客様に見られる場所に掲載し、アカウントの存在を知らせましょう。
また、LINEデザインのノベルティも注文できるので、開設時に利用するのもお勧めです。

>>参考:LINE for Business
店舗の友だち集めに役立つ、LINE公式アカウントのノベルティ販売を開始!

ユーザーにメリットのあるクーポンを送る

「友だち」登録することでLINE限定のクーポンを得られるように設定しましょう。
そのクーポンをきっかけに「友だち」登録を推し進めることにもなります。

 

まとめ:リーチ力を醸成しWebサイトへの流入強化

まずは「友だち」登録ユーザーを増やす

LINEは「友だち」登録した個々のユーザーにメッセージ配信できるツールです。まずは「友だち」登録を訴求し、貴社がLINE公式アカウントを開設していることを告知しましょう。

Webサイトへの流入強化

SNS全般に言えることですが、実はSNSは商品の販売などのCV(コンバージョン)に直結することが補償されていません。
消費者行動のプロセスであるカスタマージャーニーにおいて、接点を持つことに長けているのがSNSです。 LINEの場合は開封率を活用し、事例で挙げた企業のようにWebサイトへの流入などの強化の手段として活用することをお勧めします。

 

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