SNSキャンペーンの目的はフォロワー獲得が注目されがちですが、アカウントのフォロワーや商材ファンに向けた感謝を伝えるためのキャンペーン企画もお勧めです。そこで今回は、常連のフォロワーと一緒に盛り上がるSNSキャンペーンプレゼントを企画していた事例と、実施すべき運用フェーズについてご紹介いたします。

< 目次 >
■SNSの運用フェーズ
・アカウント開設時
・成長期/運用定常化
・関係強化期
・成熟期
■フォロワーや商材ファンに向けた企画開催のフェーズ
■フォロワーに喜ばれるインセンティブとは
■SNSキャンペーン事例
・養命酒 ビンくん(Twitter)
・アイラップ(Twitter)
・マルシンハンバーグ(Twitter)
・森永乳業PARM(Twitter)
■まとめ:商材ファンに喜ばれるオリジナルグッズはライトユーザーにも話題になる。

SNSの運用フェーズ

改めてSNSの運用フェーズを見てまいりましょう。企業やブランドの認知規模にもよりますが、SNSアカウントの開設からはじまり、大きく分けて下記の4フェーズに分けられます。

SNS運用におけるフェーズを4つに分けた図:アカウント開設期、成長期/運用定常化期、関係強化期、成熟期

アカウント開設時

SNS担当者の運用基盤を構築する時期。

公式アカウントとして信頼を得られるよう定期的な情報発信を定常化させることに注力する時期です。この時期に実施されるSNSキャンペーンは、アカウントの認知を高めることとフォロワー獲得を目的とした企画が多く見受けられます。

成長期/運用定常化期

運用が安定しコンテンツの方向性が確定する時期。

投稿プラン(編集会議)を重ねて、どのような投稿がエンゲージメントを得られたかを確認しPDCA(※)を繰り返す時期です。またPDCAを繰り返すことで投稿スタイルが策定される時期でもあります。
また定期的な投稿を継続したことで、SNS上で検索対象となる投稿(コンテンツ)が増えるため、検索からの流入も得られるようになる時期でもあります。

※PDCA
>>参考:PDCAとは何か?とても簡単に説明します!
PDCAサイクルとは、Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)を繰り返すことによって、生産管理や品質管理などの管理業務を継続的に改善していく手法のことです。

関係強化期

フォローからの信頼と関係強化を試みる時期。

公式アカウントの認知が伸びた場合に、一般ユーザーからのUGCなども増える時期でもあります。ソーシャルリスニングを活用しアクティブサポートなどを運用に加えて、フォロワーや商材ファンとの交流もSNS運用の施策に加える事をお勧めします。

成熟期

SNS運用フロー化、投稿スタイルの方向性も安定化が進む。

フォロワーや商材ファンとの関係を持続するための運用を継続する必要もあるので、フェーズは成熟期ではありますが運用はさらにアイディア力のある企画が必要になります。一方でフォロワー以外の一般ユーザーとの新たなリーチを意図的に狙いたい時期に入ります。

 

フォロワーや商材ファンに向けた企画開催のフェーズ

関係強化期と成熟期

運用が定常化されフォロワー獲得に注力しがちですが、忘れてはいけないのはいつも継続的に投稿や商品情報などを閲覧している商材ファンやフォロワーです。
上記フェーズでいうと、関係強化期と成熟期にあたります。この時期のSNSキャンペーンでは、誰もが喜ぶものではなく、フォロワーが楽しめるプレゼントを企画することで更に関係強化を図りたいところです。

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フォロワーに喜ばれるインセンティブとは

フォロワーと商材ファンをターゲット層にしたSNSキャンペーンで大切にしたいのは、インセンティブです。プレゼントされたら面白そうな非売品や希少価値のあるものを、オリジナルグッズやノベルティグッズ化にすることで、醸成されたコミュニティでは話題になる傾向があるようです。
フォロワー以外の一般ユーザーには響かない場合がありますが、あくまでも目的は長く関係を培ってきたフォロワーへの感謝を伝えるSNSキャンペーンだということを主軸にした方がいいと思います。

【プレゼント例】
・公式キャラクター特別グッズ
・復刻商品
・商材ロゴをあしらったグッズ
・ネット販売のみなど入手困難な商材
など

 

ここからはフォロワーや商材ファンが楽しめるインセンティブを企画したSNSキャンペーン事例をご紹介します。

SNSキャンペーン事例

・養命酒 ビンくん(Twitter)

@binkun_yomeishu: 2022/9/16投稿より

・賞品:(特賞1名)公式キャラクターフィギュア、(Y賞60名)オリジナルラバーストラップ(キーホルダー)
・応募方法:フォロー&リツイート

薬用酒「養命酒」の製造メーカー、養命酒製造株式会社の公式Twitterアカウントです。
公式キャラクター「ビンくん」と「
ハコさん」がいろいろな事に挑戦したり、広報イベントへの参加など、楽しい投稿が続いてます。フォロワーである筆者は、公式キャラクターである彼らの活躍を知らせる投稿を楽しみにしています。加えて「元気通信」というWebサイトコンテンツへリンクするなど、健康についての情報を発信しているのでブランドの主軸となるデジタルコンテンツの豊富さも感じられます。
こちらのSNSキャンペーンでは、特賞は1名のみに「養命酒 ビンくんカップスタンドフィギュア」とY賞のキャラクターのラバーストラップ(キーホルダー)を60名にプレゼントするものでした。特賞のフィギュアは養命酒のミニカップを持つようにデザインされており、フォロワーに響く面白いデザインでした。
またハッシュタグ「#養命酒ビンくんフィギュア完成から発送までの記録」で特賞のフィギュアが出来るまでをTwitter上で紹介するのも、SNSキャンペーンを盛り上げる方法として参考にしたい点でした。

SNSキャンペーン事例:養命酒 ビンくん(Twitter)、公式キャラクターのフィギュアが特賞でした。デザインが面白いので話題に。

・アイラップ(Twitter)

@i_wrap_official:2022/10/25投稿より
@i_wrap_official:2022/10/26投稿より

・賞品:(複数の賞品セットしたものを3名に)セット内容は、オリジナルグッズティッシュケース、実際の商品、キーホルダーのセット。
・応募方法:フォロー&リツイート

金属・合成樹脂原料の製品メーカー、岩谷マテリアルの商品ブランド「アイラップ」の公式Twitterアカウントです。
アイラップという商品は湯せん、冷凍、電子レンジに使える万能ポリ袋で、料理を助けるグッズとして主婦や料理を担当する方々に口コミで有名になった商品です。こちらのSNSキャンペーンのプレゼント賞品は、この商品パッケージの箱を模したティッシュケースです。
アーケードゲームのクレーンゲームで獲得することも可能でしたが、期間限定と希少価値が高く、一般ユーザーの中にはクレーンゲームで獲得したことを報告する投稿(UGC)が出てくるなど、アイラップファン同士がTwitter上で情報交換する様子も見受けられました。

SNSキャンペーン事例:アイラップ(Twitter)パッケージの箱を模ったティッシュケースをインセンティブににしていました。

・マルシンハンバーグ(Twitter)

@marushin_foods:2022/9/15投稿より(第一弾 )
@marushin_foods:2022/10/18(第二弾)

・賞品(第一弾):オリジナルデザインのクッションとエコバッグのセットを50名
・賞品(第二弾):オリジナルデザインのリュックとエコバッグのセットを50名
・応募方法:フォロー&リツイート

加工食品メーカー、株式会社マルシンフーズの商品ブランド「マルシンハンバーグ」公式Twitterアカウントです。
通常の投稿は、商品紹介だけでなく、SNS運用担当者の方のお仕事の様子や、地方でのイベント参加レポート、料理提案など投稿のバリエーションも多く、加えて一般ユーザーの料理投稿(UGC)も引用リツイートして紹介されています。
こちらのSNSキャンペーンは周年記念「#マルシンハンバーグ60周年」ということで2回に分けて実施されていました。細部に渡って商品パッケージのデザインを活かしたオリジナルのノベルティで、もし普段使ったら面白いなと思うものが企画されていました。

SNSキャンペーン事例:マルシンハンバーグ(Twitter)、ハンバーグの袋のデザインを活かして再現されたリュックとクッションが面白く使ってみたいと思わせるノベルティグッズがインセンティブになっていました。

・森永乳業PARM(Twitter)

@parm_icecream: 2022/10/24投稿より
@parm_icecream: 2022/10/28投稿より
@parm_icecream: 2022/10/24投稿より

・賞品:オリジナルデザインのビーズクッション50名
・応募方法:フォロー&リツイート

乳製品メーカー、森永乳業株式会社の商品ブランド「PARM」の公式Twitterアカウントです。
通常の投稿では商品紹介や、商品の詳細などを紹介しています。また「#はむっと水曜日」で曜日シリーズ投稿、同じハッシュタグで一般ユーザーが商品を食べたことを投稿するという(UGC)流れも参考にしたい運用の一つです。
こちらのSNSキャンペーンのプレゼント賞品は、企業コラボでできたオリジナルビーズソファでした。そのデザインは実際のアイスクリーム商品であるPARMの約1650個分という大きなアイスデザインだったので、まるでエイプリルフールの面白投稿のようでTwitterで話題になっていました。
このオリジナルグッズの制作秘話も紹介するなど、商品ファンにも喜ばれる情報をTwitterから拡散しておりデジタルコンテンツの連携も参考にしたいところです。

SNSキャンペーン事例:森永乳業パルム(Twitter)、アイスクリームのパッケージでデザインされた巨大ビーズソファが話題に

 

まとめ:商材ファンに喜ばれるオリジナルグッズはライトユーザーにも話題になる。

フォロワーや商材ファン向けのSNSキャンペーンのノベルティグッズは、インパクトと面白さに溢れている企画が多く楽しいイベントとなっているようです。
複数の企業アカウントの事例でみられた傾向をまとめると、下記の共通点が見受けられました。

・応募方法は簡単な「フォロー&リツイート」。

話題なった場合にリーチしたライトユーザーも参加しやすいように応募条件を簡単にしている。

・制作過程もTwitterで紹介するとさらにファンと盛り上がる。

オリジナルグッズやノベルティが企画されてから具現化するまでの制作プロセスを紹介することで、更にキャンペーンを盛り上げる。

・オリジナルグッズはフォロワーではないライトユーザーにも受ける。

あったら面白いノベルティは、SNSキャンペーンのターゲット層であるフォロワーや商材ファン以外のライトユーザーにも話題になる。

・元の商品デザインを活かしたオリジナル企画グッズ。

商品パッケージのデザインを活かし細部にこだわった唯一無二のグッズが、さらにコミュニティで話題になり盛り上がる。

 

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