SNSキャンペーンを実施するにあたり、企業アカウントの担当者の方々にSNSキャンペーンの目的を伺うと不明な場合があります。賞品の選定や、何を成果として報告するかなどが明確になるのでSNSキャンペーンの目的を策定することをお勧めしています。そこで今回はSNSキャンペーンの主な目的と企業アカウントの事例をご紹介します。

<目次>
・SNSキャンペーンとは
・SNSキャンペーンを実施する目的
・目的①_フォロワー数増加
・目的②_商材の認知拡散
・目的③_一般ユーザーとの交流
・目的④_周年記念イベント
・目的⑤_UGC増加
・まとめ:キャンペーン目的の重要性

 

SNSキャンペーンとは

基本的なことから確認すると、SNSキャンペーンとはSNSを利用したプレゼントキャンペーンのことで、SNSの中でも主にTwitterやInstagramで実施されます。
TwitterやInstagramを利用している一般ユーザーが対象となり、マス広告では届かないユーザー層へのアプローチとなるマーケティング施策として実施されることが多くなりました。

 

SNSキャンペーンを実施する目的

アカウント上でイベントがあるということは、それだけでも楽しいことなので意味があると思いますが、実施後「このSNSキャンペーンで何を得たのだろうか」というご相談を受けることがあります。弊社では目的を明確にしてから実施するようにお勧めしています。

実施の目的には大まかに以下の5つがあります。
(1)フォロワー数増加
(2)商材の認知拡散
(3)一般ユーザーとの交流
(4)周年記念イベント
(5)UGC増加

SNSキャンペーンの5項目イメージ:(1)フォロワー数増加、(2)商材の認知拡散、(3)一般ユーザーとの交流、(4)周年記念イベント、(5)UGC増加が弊社が挙げる主なSNSキャンペーンの目的です。

 

SNSキャンペーンの基本スタイル

SNSキャンペーンのベースはフォロワーの獲得を目的としているため、応募方法には「フォロワー」になってもらうことが必須条件で企画します

【参加の基本条件】

 ・Twitterであれば→フォロー&リツイート
 ・Instagramであれば→フォロー&いいね

アカウントのフォロワーになり、そのSNSキャンペーンを告知している投稿をTwitterであればリツイートして拡散し、Instagramであれば「いいね」をして応募するものが基本となります。

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ここからは運用目的と企業アカウント事例をご紹介します。

目的①_フォロワー数増加

SNSアカウント運用での指標の一つとなるフォロワー数の増加のみに注力した企画です。
公式アカウント開設時など、まずはアカウントの認知を高めるためにフォロワーを獲得することを必要としている時期に実施します。

このフォロワー獲得をねらうSNSキャンペーンの企画は、下記にフォーカスする必要があります。

(1)参加条件は簡単にする。

参加条件はSNSのアプリを表示したままタップするだけで参加可能な下記のみしましょう。
・Twitterであればフォロー&リツイート
・Instagramではればフォロー&いいね

(2)賞品は多くの人が喜ぶもの。

商品やサービスのリピーターではなく、ライトユーザーにも認知されるために多くの人が喜ぶ賞品を用意する必要があります。

事例:Hisense Japan ハイセンスジャパン(Instagram)

hisense_japan 2022/10/7投稿
   ・フォロー&「いいね」キャンペーン
   ・賞品:自社商品のテレビ、料理用具、Amazonギフト券
家電メーカー、ハイセンスグループの公式Instagramアカウントです。
応募方法はフォロー&「いいね」だけで完了する参加しやすいものでした。インセンティブとなる賞品は、多くの方に興味を持たれる液晶テレビが1台、その他にも参加者にはチャンスとなる商品券100名の設定でした。
アカウントのフォロワー数は1万を超えているので、さらなるフォロワー数増加をねらっての企画と思われます。また家電メーカーですので自社製品の認知にも繋がる基本的なSNSキャンペーンだと思います。

事例イメージ:Hisense Japan ハイセンスジャパン、Instagramキャンペーンでは自社製品のテレビをA賞、B賞はキッチン用品のcopan鍋、C賞にAmazonギフトカード100名プレゼントしていました。A賞はむずかしくてもC賞のAmazonギフトカードが多くの参加者を呼ぶことになる事例。

事例:LINE NEWS

@news_line_me 2022/10/19投稿
   ・フォロー&リツイートキャンペーン
   ・賞品:UNIQLOデジタルギフト券
LINEのニュース配信サービス、LINE NEWSの公式Twitterアカウントです。
フォロワー数は49.5万と既にリーチ数の広いアカウントとして成長しているのですが、LINE NEWSというと他のメディアで情報を発信しているということを意外と知られていないこともあるため、このSNSキャンペーンを通して更にフォロワー数を伸ばそうという企画と思われます。

事例イメージ:LINE NEWSのTwitterキャンペーン、UNIQLO eGift Card 5,000円分を20名様のプレゼントでした。これも一般のユーザーの人気が高いため参加者が多く狙える設定をしている事例。

 

目的②_商材の認知拡散

新商品や新サービスが発売される際に告知を兼ねてSNSキャンペーンを実施し、その新商品をプレゼントするタイプの企画です。当選した一般ユーザーによる感想の投稿も期待して実施されます。

事例:沢の鶴(Twitter)

@sawanotsuru1717 2022/10/11投稿
   ・フォロー&リツイートキャンペーン
   ・賞品:新製品
享保2年(1717年)創業の酒製造業会社、沢の鶴の公式Twitterアカウントです。
日本酒のボトルとは思えないデザイン、かつ時間をかけたプロジェクトで造られた新商品の紹介を兼ねたTwitterキャンペーンを実施していました。賞品の当選数が10個ということで特別感もあり、当選した方による感想などが投稿されると更に盛り上がることが想定されます。

事例イメージ:沢の鶴、Twitterキャンペーン、新作のお酒の告知を兼ねた発売記念キャンペーンで新商品の認知をねらう事例

 

目的③_一般ユーザーとの交流

クイズやお題を出して回答をしてもらうスタイルです。一般ユーザーによるリプライや引用リツイートを利用し公式アカウントからの交流をねらった企画です。
企業にもよりますが、面白い回答を投稿した一般のユーザーにリプライで声がけするなど交流を試みている公式アカウントが多いです。運用プロセスが増えますがコミュニティを醸成するためには大切な対応です。

事例:アサヒビール ASAHIBEER(Twitter)

@asahibeer_jp 2022/9/20投稿
   ・フォロー&引用リツイートキャンペーン
   ・お題に対してのメッセージを引用リツイート投稿する
   ・賞品:アルコール商品24缶セット
ビール・飲料メーカー、アサヒビール株式会社の公式Twitterアカウントです。
商材ファンとの交流をSNSキャンペーンによって実現している企画です。お題は「レモンクラフトを買うか迷っている人が、思わず買いたくなる一言」で、参加者は思い思いのキャッチコピーや動画などを投稿しています。ファンによる投稿が増えることで同じハッシュタグがついた投稿が増え拡散にも寄与しています。

事例イメージ:アサヒビールのTwitterキャンペーン事例、賞品は商材ファンが喜ぶ商材をプレゼントで実施、お題にたいして面白いことを投稿するなど参加型なのもTwitterをプラットフォームとして活用している事例でもある。

 

目的④_周年記念イベント

商品発売の周年や公式アカウント開設の周年などに実施し、ファンに感謝するイベントとして企画されます。SNSキャンペーンを通してファンの喜ぶ珍しい賞品をプレゼントをしている傾向があります。

事例:印のある生活 (シャチハタ)(Twitter)

@shachihata_inn 2022/4/10投稿
   ・フォロー&リツイートキャンペーン
   ・賞品:非売品の特別商品
印章・スタンプ・文房具メーカー、シヤチハタ株式会社の公式Twitterアカウントです。
4/10は創業記念ということでTwitterでフォロー&リツイートキャンペーンを実施しています。参加方法は簡単なフォロー&リツイートキャンペーンですが、賞品はコアなファンが喜ぶ、創業当時のデザインの万年スタンプ台デザインのスケッチブックでした。非売品ということで文房具ファンには嬉しい企画です。

事例イメージ:シャチハタのTwitterキャンペーン、4月10日の創業記念キャンペーンでは、万年スタンプの大正当時のデザインを表紙にあしらったスケッチブックのプレゼントでした。文房具ファンに喜ばれるプレゼントということも周年記念の参考になる事例。

 

目的⑤_UGC増加

SNS上でハッシュタグ検索した際に検索結果として自社商品や情報が表示されるように、一定のUGC増強をねらいます。自社投稿では補えないほどの多くの一般ユーザーが投稿するUGCはコンテンツ補強となり、検索対象が増えることになります。

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UGCとは「User Generated Contents」の略で、一般のユーザーが生成したコンテンツの事です。SNSが普及しUGCが生まれやすい環境を活用した企業アカウント事例をご紹介しています。

事例:やきおにお【ニッスイ公式】(Instagram)

yaki_onio_official 2022/10/6投稿
   ・フォロー&画像投稿キャンペーン
   ・テーマにあった写真の投稿をする
   ・賞品:関連グッズ(タンブラー)
食品メーカー、日本水産株式会社のブランド名「ニッスイ」の公式Instagramアカウントです。
NPO法人TABLE FOR TWO の取り組む世界食料問題の解決に向けた「#OnigiriAction」プロジェクトにニッスイが参加しているキャンペーンです。この事業は、指定したハッシュタグが付いているおにぎりの写真が増えるごとに、飢餓で苦しむ国へ給食費用が寄付されるものです。
参加者は寄付金などは不要で、おにぎりを食べている写真(おにぎりだけの写真でも可能)を指定のハッシュタグとアカウントをメンションして投稿するのみ。指定のハッシュタグをタップすると、多くのおにぎりの写真が投稿されていることが分かります。UGCが多くなるほど誰かの助けになるという興味深いSNSキャンペーンです。

事例イメージ:ニッスイのInstagramキャンペーン、UGCとなる画像投稿が参加状況でもあるのでUGCキャンペーン事例ともなる。

 

まとめ:キャンペーン目的の重要性

SNSキャンペーンは効果の高いマーケティング施策として、公式アカウントを持つ多くの企業が注目しています。一方でフォロー獲得以外に目的を明確にしなかったことで、賞品選定が難しくなったり、実施後の報告をまとめる際に何を成果とするべきか戸惑うことが多いようです。
SNSキャンペーンを実施する際に目的を明確にすることをお勧めします。

 

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