日本文化をベースとした季節のイベントである七夕はSNSでも盛り上がるので、今年も多くの企業アカウントがTwitterで七夕にちなんだ投稿をしていました。今回はTwitter運用のヒントとなるような七夕の投稿事例をまとめました。

＜目次＞
■七夕がTwitterモーメントカレンダー7月のトピックスに
■Twitterトレンドランキングにも「七夕」に関連したワードが上位に
■短冊メーカー投稿
■短冊画像を提供
■綺麗な写真での投稿
■七夕飾り社内の様子を紹介
■七夕に準備したクリエイティブで投稿
■まとめ：七夕の日は夏のイベントとしてぜひ投稿しましょう。

 

■七夕がTwitterモーメントカレンダー7月のトピックスに

Twitter社が発行しているモーメントカレンダーには、過去のデータを元に各月で盛り上がったことがカレンダーで紹介されています。

今年のモーメントカレンダー7〜9月版の7月ページでは、7月7日の七夕に関連したツイートが昨年は1,293万件あったと紹介されており、それだけTwitter上で盛り上がるイベントだということが分かります。
また、昨年2022年の七夕で利用されたハッシュタグの紹介もあり、多くのユーザーとタッチポイントを得られるハッシュタグを入れた投稿の準備にも役立ちます。

＞＞参考：Twitter マーケティング
Twitter社が公開している2023年7月～9月版のモーメントカレンダーは、こちらのTwitterマーケティング公式アカウントの投稿からリンクされているWebサイトからダウンロードが可能です。

 

■Twitterトレンドランキングにも「七夕」に関連したワードが上位に

SNSだけでなく、いろいろなイベントが各地で開催されることもあり「七夕」に関連するワードが上位にランクインするようです。Twitterを使うユーザーの設定や閲覧するタイミングによってもトレンドの順位が変わりますが、7月7日の当日は七夕に関連したワードが上位にランクインしていました。

 

■短冊メーカー投稿

アスキーアート風（※）の短冊絵文字で投稿する企業アカウントを多くみかけました。文字数の確認をしながら絵にすることは難しいですが、下記のような短冊メーカーというサイトが他にもあるので、ツイート文を作成する際に活用することをお勧めします。

＞＞参考：短冊メーカー

（※）引用： IT用語辞典 e-Wordsより「アスキーアート（AA）とは 」
アスキーアートとは、コンピュータの画面上に文字を縦横に並べて絵に見立てたもの。広義には横に数文字を並べて顔に見立てた顔文字など様々な形態のものを含むが、狭義には日本で2000年代前半にインターネット上の電子掲示板などで流行した、キャラクターなどを文字の組み合わせで表現したものを指すことが多い。

・Amazon JP (アマゾンジャパン)

@AmazonJP
オンラインショッピングを主軸とした広範囲のインターネットサービスを提供しているAmazonジャパンの公式Twitterアカウントです。
通常の投稿はサービス紹介やセール情報など、加えて一般ユーザーのクレームやご意見などの投稿に対応するアクティブサポートをTwitter運用に取り入れています。七夕には、サービスの認知を願う投稿をしていました。既に世界中で知られている企業なのに、そういうことを願うところが面白い投稿です。また、外資系企業が日本文化のイベントに関連した投稿をするだけで微笑ましい印象を受けます。

・エバラ食品【公式】

@_ebarafoods
家庭用・業務用調味料を主とした食品メーカー、エバラ食品の公式Twitterアカウントです。
日々の運用は、SNSマーケティングのお手本と思わされるほど投稿内容は充実しています。企業コラボの商品紹介やTwitterキャンペーンや、レシピコンテストを実施したり、一般ユーザーのお料理投稿などのUGCをピックアップして紹介しています。また夕方ごろには、Webサイトのレシピ紹介をする投稿もあります。今回の短冊絵文字の投稿は、「中の人」の切なる願いで投稿していました。

・西濃運輸株式会社【公式】

@seinocorporatio
運輸企業、西濃運輸の公式Twitterアカウントです。
通常の投稿に多くの映像を取り入れています。連結されたトラックの走行シーンや、大型トラックの立体駐車場の様子など、ドライバーのテクニックに感動する投稿が見られます。
短冊絵文字での投稿は、無事故でみんなと並べますようにというお願いでした。投稿の画像は圧巻の夜空とそれにも引けをとらない大型トラックが綺麗に駐車されているものでした。美しくも面白い投稿でした。

・アイリスオーヤマ株式会社【公式】

@irisohyama_info（2023/7/7、午前10:39 投稿）
@irisohyama_info（2023/7/7、午後2:11投稿）
生活用品・家電の販売メーカー、アイリスオーヤマ株式会社の公式Twitterアカウントです。
季節ごとに注力している商材に関する一般ユーザーの投稿をリツイートしてUGCを取り上げたり、製品に関連するWebサイトの記事を紹介する投稿など、Twitterだけでなくデジタルのオウンドメディアの活用の参考になるアカウントです。また、朝のご挨拶投稿は日々工夫されており、定期投稿が継続されている点なども見習いたい運用です。
七夕の投稿では、アイリスオーヤマの家電商品の一つである布団乾燥機の絵文字が追加されることをお願いしていました。また、もう一つの投稿では、投稿した画像を紙に印刷して使えるデザインされた短冊を投稿していました。その短冊のデザインは自社製品のサーキュレーターで、笹の木に飾ったら涼し気で面白くなるアイディア投稿でした。

 

■短冊画像を提供

実際の笹の枝に飾る短冊にもなる画像を提供する企業アカウントもあります。

・キングジム

@kingjim
オフィス文房具企画・製造企業、キングジムの公式Twitterアカウントです。
Twitterの「中の人」運用で有名なこちらのアカウントでは、コラボ企画や製品の紹介など、同社のオンラインストアのTwitterアカウントの拡散もしています。キングジムの七夕の投稿は恒例になっていて、有名商品の書類バインダーの背表紙を短冊にして活用できる画像を投稿しています。商品の特長を面白く感じる投稿が継続できるのは「中の人」のセンスだと感心させられます。

・サーティワン アイスクリーム

@BR31_Icecream
アイスクリームメーカー・パーラーチェーン、サーティワン アイスクリームの公式Twitterアカウントです。
毎月の新しいフレーバーの紹介やコラボ商品など、色鮮やかなアイスクリームの投稿が続いているアカウントです。七夕の日には可愛らしいアイスクリームのデザインがほどこされた短冊画像を投稿していました。多くの一般ユーザーが七夕のお願い事を書いてリプライしているのも注目です。フォロワーといい関係が築けていることがわかります。

 

■綺麗な写真での投稿

七夕といえば天の川ということで、夜空の美しい写真で投稿する企業アカウントも多くみられました。

・ペンタックス (PENTAX by RICOH IMAGING)

@ricohimaging_jp
精密機器メーカー、ペンタックスリコーイメージング株式会社の一眼レフカメラブランド「ペンタックス」の公式Twitterアカウントです。
商品のセール情報や販売情報だけでなく、ワークショップなどの開催情報も得られるアカウントなのでファンがチェックしたくなるアカウント作りをしています。また、Webサイトのコンテンツが充実していることもあり、写真家の連載記事や撮影テクニックなどTwitterで紹介しつつ、そのWebサイトへリンクする投稿をしています。七夕の日には「#PENTAX社員が撮ってみた」のシリーズ投稿の一つとして、天の川の夜空を投稿していました。

・トヨタ自動車株式会社

@TOYOTA_PR
自動車メーカー、トヨタ自動車の公式Twitterアカウントです。
Instagramと連動している「#一生に一度は行きたい地図」投稿では、ドライブしたくなる旅行先の紹介や各地の名産情報を投稿しています。またスマートフォンの壁紙用に上質のカタログ写真のような画像を無料で配布したりと、車好きが楽しくなるような投稿をしています。UGC施策を実施しており、InstagramとTwitterの両方でハッシュタグ「#トヨタグラム」を付けて愛車の写真の投稿を呼びかけています。今回の七夕の投稿もUGC施策で一般の方から募った写真が投稿されていました。

 

■七夕飾り社内の様子を紹介

社内に飾られた笹の木や短冊を投稿する企業アカウントも見られました。

・【公式】バイオハザード / RESIDENT EVIL PORTAL Official

@REBHPortal
有名ホラーアクションアドベンチャーゲーム、バイオハザードの公式Twitterアカウントです。
バイオハザードは多くのTwitterアカウントがありますが、こちらではバイオハザードの魅力を伝えるアカウントとして、映画情報やゲームやキャラクター紹介を投稿しています。七夕の投稿は、ゲーム内で幾度となく墜落するヘリコプターを揶揄するような願い事を書いた短冊の画像が投稿されていました。

・ハッピーターン【公式】

@happyturnkameda
米菓・菓子メーカー、亀田製菓株式会社の商品ブランド「ハッピーターン」の公式Twitterアカウントです。
関連商品の投稿だけでなく、面白いハッピーターンのアレンジレシピや食べ方を提案する投稿をしたり、話題のAIを使った画像を投稿したりと、楽しくなる運用をしています。七夕の投稿は、七夕飾りとして商品を飾った様子を写真にしています。シンプルですが少しふざけている感じが面白く、こちらのアカウントらしいなと思う投稿でした。

・分身ロボットカフェ『DAWNver.β』

@DAWNcafe2021
東京日本橋にある遠隔操作のロボットが接客するカフェ「分身ロボットカフェ DAWN ver.β」の公式Twitterアカウントです。
営業情報やメニューだけでなく、遠隔操作するパイロットの方の研修中のロボットの様子などが投稿されており、普通の飲食系アカウントには無い新鮮な投稿が見られます。七夕の数日後ではありましたが、店内に飾られた笹の木を見上げるロボットの写真でスタッフの思いが伝わる内容で投稿されていました。季節的な行事についての投稿は当日だけでなく、後日譚を投稿することも話題になる場合があるのでお勧めです。

 

■お願いことをフォロワーにヒアリング

画像などのクリエイティブが無くても、七夕には「お願い事」というキーワードがあるので、フォロワーにリプライを求めることもTwitterのイベントになります。

・YouTube Japan

@YouTubeJapan
Youtubeジャパンの公式Twitterアカウントです。
動画コンテンツをメインとしたSNSであるYoutubeには多くのコンテンツが投稿されています。公式Twitterアカウントでは、ユーチューバーだけでなく有名人のアカウントなども紹介しており、一般ユーザーに新しいコンテンツとの出会いとなるような情報を発信しています。七夕では、一般ユーザーに取り上げてほしい「推しアカウント」を指定したハッシュタグ「#YouTubeJapanに願いを」を付けてリプライするように投稿していました。エンゲージメント数も高く、多くのリプライが寄せられていました。

 

■七夕に準備したクリエイティブで投稿

七夕に特化したクリエイティブで投稿していた企業アカウントの紹介です。

・Google Japan

@googlejapan（2023/7/7　午後7:07投稿）
@googlejapan（2023/7/7　午前8:00投稿）
Google ジャパンの公式Twitterアカウントです。
普段の投稿はGoogleのサービスやツールの紹介、また社会貢献活動などの報告が投稿されています。七夕の日には、Google検索画面の「Doodle」のデザインも七夕バージョンに差し替えられ、七夕に関する投稿を何件か投稿していました。その中でも、Google社が提供しているWeb上で利用できる表計算ソフトの「スプレッドシート」でのドット絵で作成されたイラストの七夕のお願い事が投稿されていました。

・オタフクソース＼創業100福年／【公式】

@Otafuku_s
調味料メーカー、オタフクソース株式会社の公式Twitterアカウントです。
ソースを使った料理のレシピや、コミュニティサイトのコンテンツ紹介などの投稿をメインにしています。最近では、しずる感のある動画投稿も増えています。七夕の日には、いつものお好み焼き画像での投稿ですが、七夕バージョンの盛り付けで可愛らしいものでした。エンゲージメントの中でもリツイートが多かったようで、誰かに見せたくなる内容であることも重要だと思いました。

・MOW（モウ）/ 森永乳業

@mow_ice
乳製品メーカー、森永乳業の商品ブランド「MOW」の公式Twitterアカウントです。
商品発売から20周年ということで、プレゼントキャンペーンをTwitterで実施していました。実施しているキャンペーンの中には、商品に関する熱いメッセージをハッシュタグ「#MOWラブ」を付けて投稿するというUGCキャンペーンがあり、担当部署が結成した「MOWラブお返事隊」からの手描きメッセージを送るという心温まる企画を実施していました。七夕の投稿は夜空のイラストに青いパッケージの商品を星座に模したデザインの画像で投稿していました。「このツイートが今年1番RTされますように (目指せ300超え！)」というリツイートが沢山されることをお願いする内容の文章で投稿していたので、沢山のフォロワーがこの投稿に反応しリツイートしていました。

・キャラメルコーン【東ハト公式】

@CaramelCorn1971（2023/7/7　午前10:00投稿）
@CaramelCorn1971（2023/7/6　午前10:00投稿）
菓子メーカー、東ハトの商品ブランド「キャラメルコーン」の公式Twitterアカウントです。
普段から一般ユーザーによるUGC投稿や、企業アカウントからの投稿を引用リツイートして取り上げたり、東ハトのお菓子のアレンジレシピなど季節ごとに投稿しています。七夕の前日に、一般ユーザーが活用できるデジタルフォトフレームを公開していました。また当日の投稿はアスキーアートで文章はシンプルにし、折り紙などで作った星で飾られた商品写真で投稿していました。手作り感があるクリエイティブ画像で投稿すると親近感が出るので参考にしたい投稿です。

 

■まとめ：七夕の日は夏のイベントとしてぜひ投稿しましょう。

七夕の日の投稿には下記のような傾向が見られました、ぜひ来年の七夕に参考にしていただければと思います。

・みなさんのお願いごとは何んですか？とリプライを誘導する内容。

七夕にお願い事をする慣例にちなんで、フォロワーに質問する形式の文章でリプライで返答を募る内容にすることでエンゲージメント数を上げていました。

・画面施入率が高くても許される七夕

縦長になる投稿はスマホの画面を占有してしまい、ユーザーによっては好意的に思われないこともありますが、七夕の場合は短冊絵文字と画像で縦長になる投稿も寛容になる風潮があります。

・絵文字の活用

動画や画像などのクリエイティブの準備が難しい場合でも、七夕にあう絵文字が多く、星「🌟」や笹の木「🎋」などの絵文字と文章だけで投稿することも雰囲気がでるのでお勧めです。

 

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