SNS運用担当者の方に、「#」ハッシュタグについて相談されることがあります。そもそも入れるべきか?何を入れたらいいのか?SNSの感覚的な側面もあり、何を基準にしていいものか戸惑うというご意見が多いようです。
そこで、今回はハッシュタグについて考えていきたいと思います。

< 目次 >
・「#」ハッシュタグとは
・ハッシュタグはTwitterが始まり
・ハッシュタグの注意点
・欧米SNSマーケティング企業の情報による、推奨ハッシュタグ個数
・欧米と日本のハッシュタグとライティングの違い
・アメリカのSNS投稿にみるハッシュタグ例
・日本の企業アカウントで見るハッシュタグ数
・まとめ:日本独自の成長をみせるハッシュタグ文化

「#」ハッシュタグとは

SNSで活用される前は、日本語では「#」シャープ?と読んでいたこのマークと、キーワードを合わせてタグ化することで検索されやすくなります。また検索によるソート表示で、興味・関心があるSNSユーザーに接触されやすくなりトレンドに結び付きやすくなります。
詳しくは、ハッシュタグ「#」記号は、井桁(いげた)と言って、横棒が並行で右側の縦線が少し上にあがります

 

ハッシュタグはTwitterが始まり

ハッシュタグはInstagramと連想される方が多いと思いますが、Twitterが始まりで、詳細は省略しますが2007年に「#barcamp」なるイベントのことでChris Messinaさん(@chrismessina)が使用し、それをきっかけに「#」とワードの組み合わせにハイパーリンクが付けられTwitter内での検索が可能となりました。

Twitter Japan @TwitterJP
#Hashtag10(2017年8月23日)
投稿イメージ:TwitterJapan_#Hashtag10

 

ハッシュタグの注意点

  • 「#」全角でもTwitterでは読み込まれているようですが、基本は「#」半角。
  • 文字と文字の間にスペースは入れない。
  • 2種類連続して入れる場合は、カンマやスペースで区切りをつける。

文字を入力時にフォントカラーが自動変換されハイパーリンク化されることを確認して下さい。

 

欧米SNSマーケティング企業の情報による、推奨ハッシュタグ個数

欧米のマーケティング会社等によるリサーチで、各SNSの最適なハッシュタグ数がデータを元に検証されているようです。では確認して参りましょう。

Revive Social 2018/06/26更新(最終閲覧日2018/08/13)
How to Use Hashtags to Increase Your Reach on Twitter, Instagram, Facebook and More

Instagram:8~12(※コンバージョンは11がよい)
Twitter:1~2
Facebook:1~2が許容範囲、基本は不要。

Buffer Social  2018/04/17更新(最終閲覧日2018/08/09)
How to Use Hashtags: How Many, Best Ones, and Where to Use Them

Instagram:11以上
Twitter:1~2のハッシュタグが最適で、3個以上はエンゲージメントが平均17%も下がる
Facebook:ハッシュタグ無しの投稿の方がエンゲージメントが高い

mention (最終閲覧日2018/08/13)
The Twitter Engagement Report 2018Hashtag engagements

Twitter:ハッシュタグ無しの投稿がエンゲージメントが最も高い

他にも欧米の情報を踏まえると、
Instagramは平均で8~12個でそれ以下・以上ですとエンゲージメントが下がる傾向のようです。
Facebookは1~2個が「許容範囲」というイメージで、むしろハッシュタグは無しでの投稿を勧められています。
Twitterは1~2個、ハッシュタグがある投稿の方がハッシュタグが無い投稿に比べるとリツイート率が55%アップするようなので、ハッシュタグを入れて投稿することを推奨されていますが、Twitterですらハッシュタグ無しの投稿がエンゲージメントが高いというデータも出ているようです。

 

欧米と日本のハッシュタグとライティングの違い

Twitterでハッシュタグは本当に不要なのか?上記にある欧米のマーケティング会社のデータによる見解と、ほぼ日本のSNS運用でのハッシュタ個数と変わりはないのですが、微妙に何か違いがあるように感じました。
そこで、以下の理由があると推察しました。

Bot運用の認知

SNSアカウントはBotで運用されていることも多く、そのことを理解し楽しんでいるSNSユーザーが欧米では多い反面、人による投稿を意識し求めているユーザーもいるようで、botによるハッシュタグではないかと不信に思う傾向が出ているようです。
また、ハッシュタグで趣味趣向が類似しているユーザーにアピールするのではなく、独自で意見をシンプルに投稿する独創感を楽しむ傾向があるのではないかと推測されています。

言語の違い

英語は1つの単語を表現するためにローマ字が多く、日本語のように漢字1文字で意味が通じない言語だということが投稿ライティングに影響しています。
特に1投稿の文字数が限られているTwitterでは、ハッシュタグを多く入れることが出来ないため、ハッシュタグ数の違いが結果に出ているのかもしれません。

 

アメリカのSNS投稿にみるハッシュタグ例

アメリカのハッシュタグ活用方法を見て参りましょう。どうやら、日本語とは違う文字の短縮化、文章の省略
が文化のベースにあるようです。

英語の短縮ワード

単語を短縮したキーワードを活用し、普段でもチャットでの文章でさえ省略化を図ります。その普段使いされている短縮ワードがハッシュタグに利用されSNSに投稿されています。
他にも多数ありますが例えば「Outfit Of The Day」の省略で「#ootd」がファッション系のSNS投稿のハッシュタグで見受けられます。意味は「本日のコーディネート」で、一般・有名人とわず多くの投稿に活用されています。

>>参考instagramアカウント:LIVE with Kelly and Ryan
livekellyandryan
ハッシュタグ2個
米国ABC放送Live kelly and ryanショー公式アカウントでは、毎回、生放送前に今日の司会者のコーディネートを「#ootd」を加えて投稿している。番組を知らないファッションに興味のあるInstagramユーザーにリーチを広げるハッシュタグの使い方。
インスタグラムアカウントイメージ、米国ABC放送Live kelly and ryanショー公式アカウント

@アカウントを名前替わりに

欧米では名前や企業名なども投稿文章の省略対象となっているようで、「●●さんのコンサート行った」と記載するのではなく、その人がそのSNSでアカウントを開設しているのであれば名前ではなくアカウント名を活用して「@●●のコンサート行った」と投稿します。
そのアカウントへのリンクにもなり、相互拡散をイメージした欧米(英語)の投稿ライティングの特徴となっています。

>>参考Twitterアカウント:Delta
@Delta
ハッシュタグ1個
#DeltaReadyForTakeoffをキャッチコピーとしているデルタ航空は、この投稿で、制服のリニューアルを担当したデザイナー「@Zac_Posen」のアカウントも紹介していることになる。
Twitterアカウントイメージ、Deltaデルタ航空

 

日本の企業アカウントで見るハッシュタグ数

日本ではSNSユーザーの盛り上がり方や、各SNS(プラットフォーム)のユーザーの好みもあるため、欧米とはライティングやハッシュタグの挿入箇所が変わってくるようです。

Instagramの場合

ハッシュタグはステータスとなるため、日本では数が多いほどノリのいいアカウントと印象づけられます。
また、Instagramの特長としてハッシュタグの検索結果にフォローできるため、企業アカウントは直接フォローされるより、接点をもてるチャンスが広がるためハッシュタグは重要です。

>>参考Instagramアカウント:雪印メグミルク 
megmilk.snowbrand
ハッシュタグ数:12個

Webの読み物コンテンツのタイトルや有名料理研究家のお名前でのハッシュタグは、それぞれ検索ソートされ、さらにリーチへ広がる。またプレゼントキャンペーンについてのハッシュタグも入れている。
インスタグラムアカウントイメージ、雪印メグミルク

Facebookの場合

日本でもFacebookは他のメジャーSNSと比べハッシュタグ文化が浸透する前に普及したため、ハッシュタグによるコミュニケーションが重視されていません。また企業アカウントをフォローする場合は、すでにその企業や商材のファンということが多いので、Facebook内で検索されるために、まずは企業アカウントを開設することが重要で、拡散はFacebook広告で補う傾向にあります。
投稿は、ブログのように読み物コンテンツとしている企業も多く内容を重視した投稿や、直接Webサイトへのリンクを貼ることが多いです。
改めて文章とは別にハッシュタグを挿入するのではなく、文章内に入れたり、ブランドキーワードのみ挿入することがポイントとなります。

>>参考Facebookアカウント:野村ホールディングス株式会社
@nomura.hd
ハッシュタグ数:2個
注目される選手名と、ツアー名にハッシュタグを活用することでFacebook内でのハイパーリンクに活用。
違和感なく文章内に活用しているのでFacebookユーザーに不快感がない点は、Facebookの投稿ライティングの参考に。
フェイスブックアカウントイメージ、野村ホールディングス

Twitterの場合

「今日は何の日」やトレンド入りしているキーワードで面白い投稿を繰り広げる場合や、注目してほしい商材や、企業キャッチコピーなどをハッシュタグにすることが多く、Instagramと違いポイントをおさえて、少数のハッシュタグを活用することが必要です。
また、特に検索を意識したものではなく、アピールしたい一言をハイライト感覚でハッシュタグで挿入する活用方法がTwitterでは多いようです。

>>参考Twitterアカウント:ニッカウヰスキー
@nikka_jp
ハッシュタグ3個
今日は何の日にちなんだTwitterの投稿。画像が何種類か切り替わるGIF動画でつい見てしまう投稿。最後にもう一言注目してほしいことをハッシュタグにしている。
ツイッターアカウントイメージ、ニッカウヰスキー

 

まとめ:日本独自の成長をみせるハッシュタグ文化

アピールしたい一言をあえてハッシュタグで加えるなど、ハッシュタグが全く不要とは言えない日本のSNS事情は、SNSが日本で独自の成長をしている現れだと思います。
また、ハッシュタグの使い方には言語文化の違いから、欧米・日本それぞれに工夫が必要というのも今回感じたところです。

弊社が考えるハッシュタグ数

Instagram 7~12個
※社名や商材の挿入は必須
Facebook 1~2個
※出来るだけ少なく挿入する
Twitter 1~5個
※厳選したワードを活用

上記は、あくまでも弊社がSNSの企業アカウントの運用代行を通して考えるハッシュタグ数ですので、海外のマーケティング企業のようなデータによる証明ではない旨、ご理解いただけますと幸いです。

また弊社では、フォロワーの雰囲気やトレンドを考慮して投稿することが必要と考えております。そのため各企業アカウントと商材のバランスをみてハッシュタグ数を調整しておりますので、絶対ではございません。

ハッシュタグにフォーカスを当てることで、改めてSNSライティングは手間がかかるということを、SNS支援サービスを提供する立場ながら感じた次第です。
これからSNSを開設したい、既存アカウントの投稿内容に課題を感じているなど、ご相談を受け付けておりますので下記お問い合わせフォームからご連絡ください。

 

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