デジタルマーケティングの一つ、SNSマーケティングを海外施策に加える企業が増えてきているようです。SNSは手軽にスタートできるメディアですが、公式アカウント開設には、SNS運用を踏まえたロードマップが必要です。
SNS運用には、長期に渡る投稿が必要とされます。フォロワー数が増えても、担当者が代わり投稿がストップする企業アカウントは多く、もったいない状態の公式アカウントは少なくありません。
投稿プランを立てる際に「投稿カレンダー」を用意することをお勧めします。今回は事例を合わせて「投稿カレンダー」について説明したいと思います。
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< 目次 >
・海外向けのSNSマーケティングの基本!投稿プラン
・公式アカウントでグローバルにアピールする投稿プランを立てる
・投稿カレンダー:地域ごとの季節イベント情報をまとめる
・海外の投稿カレンダー事例(企業アカウント事例)
1月事例
Happy new year
#DryJanuary(1月1日~31日)
#NationalHotTeaDay 1月12日
2月事例
#NationalPizzaDay 2月9日
バレンタインデー 2月14日
3月事例
#InternationalWomensDay 3月8日
#StPatricksDay! (セント・パトリックデー) 3月17日
・まとめ:グローバルアカウントはターゲット地域(国)に寄り添う投稿を!
海外向けのSNSマーケティングの基本!投稿プラン
海外向けの公式アカウントを担当される方の多くは、その地域(国)にむけて新商品やサービスのローンチを告知する投稿に注力しがちです。
しかしSNSは、パーソナルな領域での情報収集となるため、一般ユーザーに受け入れられ、響くように投稿をするには アカウントを開設したプラットフォーム(SNS)の特徴を活かし、かつターゲットとした地域(国)の生活感覚にフィットした視点で投稿が必要になります。
タイムラインに表示されるための定期的運用
Facebookは独自のアルゴリズムでユーザーのタイムラインに投稿が掲載されたり、同じくInstagramもハッシュタグと類似した趣向のユーザーへリーチされ掲載されます。
また、Twitterは時系列で投稿がユーザーのタイムラインに掲載されるなど、根底のシステム原理には違いはあるものの、基本的には、定期的に更新しているアカウントが優先されることは事実です。
ターゲット地域(国)のライティング文化を理解した投稿
国内外問わず、SNSの投稿には、その地域(国)や生活、社会状況を踏まえたライティングが必要にになります。
#ハッシュタグであってもターゲット層にフィットするコンテンツを考える意味では、ライティングに含まれるため、SNSは短文ではありますが、コンテンツライティングを長期的に計画する「投稿プラン」が必要となるのです。
公式アカウントでグローバルにアピールする投稿プランを立てる
アカウントの認知度を上げるためには定期的な投稿を、長期的に続けることが必要なのは理解できるものの、SNS担当者が、海外のターゲット地域(国)の文化に精通し、現地感覚を備えるにはむずかしい状況があると思います。
かつ、日々の定期的なオーガニック投稿を続けるだけでも担当者には大変な点は、国内外関係なくSNS担当者がかかえるタスクになります。
投稿カレンダーは投稿プランの基盤となる
「投稿カレンダー」とは投稿する内容を考えるために、季節や先々のイベントをまとめた情報を指します。
そのカレンダーにあわせて、投稿内容を計画しライティングをし、投稿案のストックを準備することができます。
例えば、アメリカでは2月に映画のアカデミー賞や、3月にはセントパトリックデーなどがあります。それらの国民的なイベントを情報としてまとめ、さらにイベントに便乗して投稿することでインプレッション数も上がるのでお勧めします。
投稿カレンダー:地域ごとの季節イベント情報をまとめる
日本でも「今日は何の日」ということで、各企業アカウントが投稿するなど、SNS上で話題になるカレンダーがあります。
海外のターゲットとした地域(国)の詳細な文化や時流を察知するのは大変ですが、基本的には販促カレンダーや、年中行事をリサーチしカレンダー化することは、国内に居るSNS担当者でも可能です。
SNS(プラットフォーム)によっては、マーケティングTipsとして、SNS運用の参考になるようなカレンダーを公開しています。
>>参考:Twitter Business(英語)
@TwitterBusiness 2019年1月24日投稿より
海外の投稿カレンダー事例(企業アカウント事例)
商材にマッチしたイベントや祭日を外さずキャンペーンも実施したり、企業や業界によっても投稿の工夫も異なるようですので、SNS担当者の方は、ターゲットとした地域の類似した企業アカウントを参考にすることもお勧めします。
ここからは、投稿プランを季節ごとのイベントに合わせて練られれている海外の企業アカウント事例をご紹介したします。
■1月事例
Happy new year 1月1日
・L.L.Bean @llbean (Instagramアカウント)
アウトドア用品ブランド、L.L.BeanのInstagram(インスタグラム)アカウントです。
普段からおしゃれなアウトドアをイメージさせられる画像が多く、ビジネスライクではなく、アウトドアコンテツとして楽しめる画像投稿は商材のイメージアップにつながっている運用をされています。
年明け最初の投稿はアメリカ最東部の朝日動画で投稿。
#DryJanuary
・Budweiser@budweiserusa (Twitterアカウント)
アメリカを代表するビールブランド、BudweiserのTwitter(ツイッター)アカウントです。
スポンサー契約をしているMLB(野球)や、NBA(バスケットボール)等の情報とからめての投稿をしている一方で、季節ごとに盛り上がる#キーワードでツイートもしています。
こちらの投稿事例「DryJanuary」は年末年始の暴飲暴食シーズン後の1月に禁酒月間をすすめるワードで、SNSで使われているキーワードです。
自社の商材に相反する内容ですが、そのシュールな面白みも彼ららしいと思わせるツイートです。
#NationalHotTeaDay 1月12日
・LIPTON Tea @Lipton (Twitterアカウント)
飲料メーカーLIPTON(リプトン)のTwitter(ツイッター)アカウントです。
商材にフィットしたホットティーの日だからこその投稿です。またこちらのアカウントでは、一般ユーザーがInstagramで投稿した画像を紹介するかたちで投稿しています。
ユーザー(ファン)の承認欲求を満たしつつ交流する運用の事例といえます。さらに、割引販売してるAmazonへのリンクも掲載し販売ルートとしてもTwitterを活用しています。
■2月事例
#NationalPizzaDay 2月9日
・Domino’s Pizza @dominos (Twitterアカウント)
日本でも有名なピザチェーンDomino’s Pizza(ドミノピザ)のTwitter(ツイッター)アカウントです。
ピザの日に合わせてキャンペーンも実施しているのですが、キャンペーン中というこうともあり2月9日のピザの日が過ぎても未だ祝っています!と投稿しています。
商材に合わせたキャンペーンと投稿プランが練られている事例です。
バレンタインデー 2月14日
・oreo @oreo (Instagramアカウント)
お菓子メーカー、ナビスコの主力ブランドOreo(オレオ)のInstagram(インスタグラム)アカウントです。
クリエイティブはシーズンごとにイラストメインにしたり、アメリカで流行っているドラマに合わせた内容で投稿されているので、年齢性別関係なく、いつもそこにあるお菓子のイメージを根幹に運用されています。
年中行事であるバレンタインデーは、かわいらしいイラストでのクリエイティブで投稿しています。
・RITZ Crackers @Ritzcrackers (Twitterアカウント)
上記と同じナビスコの主力ブランド、RITZ(リッツ)のTwitter(ツイッター)アカウントです。
ここで分かるのは、1企業が商品ブランドごとにSNSで公式アカウントを展開しているため、それぞれの商品のアピールに集中できる良さをナビスコは知っていることが分かります。
さて、RITZは、バレンタインデーとは少しちがう?!お菓子にも思いますが、ここではパーティーも想定したクリエイティブで投稿です。こちらの投稿もまたInstagramで一般のユーザーが投稿したものを紹介しているかたちになります。
■3月事例
#InternationalWomensDay 3月8日
・ American Airlines @AmericanAirlines(Facebookページ アカウント)
アメリカのメジャー航空会社の1つ、American Airlines(アメリカンエアライン)のFacebook(フェイスブック)ページです。
国際女性デーでは世界中の人権団体からの投稿も多く、先進国の企業であれば、この日にちなんだ投稿は必要と言えると思います。
また、この投稿はAmerican Airlinesで働く世界中の女性スタッフを動画で紹介しており、しっかりクリエイティブを準備されたことも分かります。
・GAP Gap Inc. @GapInc (Twitterアカウント)
アパレル(衣料)ブランドのGAPのTwitter(ツイッター)アカウントです。
このGAPのアカウントは広報用として運用されており、グループにおける社会奉仕などの活動状況などのお知らせをツイートしています。
広報用アカウントなので、もちろん国際女性デーに自社で働く女性への支援を紹介するWebコンテンツの一部をtwitterで投稿し、さらにリンクでWebページへ誘導しています。
#StPatricksDay! (セント・パトリックデー) 3月17日
・JCPenney @jcp (Facebookページ アカウント)
アメリカ大手のデパートであるJC Penny(JCペニー)のFacebook(フェイスブック)ページです。
庶民的なデパートチェーンなので、ユーザーの生活にフィットした祝祭日は外さずに投稿しています。 セント・パトリックデーを祝う内容というよりは、販売している衣料品の紹介ですが、とにかくイベントにSNSで絡むということが重要だと感じさせられる投稿です。
・Krispy Kreme Doughnuts @krispykreme (Instagramアカウント)
日本でもブームを起こしたドーナツチェーンKrispy Kreme Doughnuts(クリスピークリームドーナツ)のInstagram(インスタグラム)アカウントです。
普段は値引きセール期間の告知や、期間限定商品の紹介をしていますが、食べたくなるようなドーナツの画像は、商材写真を多く保持している強さを感じます。
3月には、セント・パトリックデーのシンボルカラーである緑を活かした期間限定商品のドーナツを無造作にディスプレイした画像で投稿しています。Instagramで商材の情報を発信している、ビジュアルによるマーケティング事例と言えます。
まとめ:グローバルアカウントはターゲット地域(国)に寄り添う投稿を!
今回はアメリカを中心に事例をご紹介しました。
合理的に思われるアメリカのビジネスシーンですが、SNSではターゲットにしている潜在・顕在ユーザーに合わせ、コミュニケーションをとるチャンスとなるように季節やイベントに合わせた投稿をしていることが分かりました。
SNSのグローバル用アカウントで、日本から海外へ情報発信をする際には、ぜひ地元のユーザーにフィットする投稿を計画してください。
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