【 最終更新日:2020年06月23日 / 投稿日:2020年04月30日 】
新型コロナウィルス感染症(COVID-19)(※以下:コロナウィルス)による社会的影響が増し、SNS担当者は公式情報の配信、SNSキャペーン、投稿日程の変更など、対応に悪戦苦闘されていると思います。
コロナ禍におけるSNS運用は、災害時の対応にも参考となるため、 今回は、主にTwitterの企業アカウントや公式アカウントの事例をまとめたいと思います。
< 目次 >
・コロナウィルスの主な情報とSNSへの影響
・菓子メーカー「#おかしつなぎ」「#コロナに負けるな」でTwitterキャンペーンを実施
・トレンドの#ハッシュタグで投稿
・「中の人」で有名なTwitter企業アカウントの投稿状況
・営業時間・休業などの状況のお知らせ
・UGCイベントを利用して一般ユーザーと交流
・ネット会議用の背景画像を配布「#バーチャル背景」
・まとめ:災害時のSNS運用ですべきこと
コロナウィルスの主な情報とSNSへの影響
今回のコロナウィルスでは、日々変わる行政や地方自治体の要請が影響し、短期間で何度も状況が変更したため、徐々にSNSでの日々の投稿(オーガニック投稿)を自粛する企業アカウントも増えて行ったように思います。
また、顧客に来店・来場をしてもらうビジネススタイルの場合には、営業時間などの情報を常に変更することを必要とされたため、最新情報を連続して投稿している企業アカウントも見受けられました。
SNSならではの面白い投稿を続けるべきか、多くの企業アカウントが試行錯誤を続ける状況が伺えました。
・コロナウィルス関連の主な情報を振り返る
3月24日:東京オリンピック延期決定
3月26日:埼玉県知事、東京行き自粛要請
3月27日:小池都知事定例会見「週末外出自粛要請、平日は自宅勤務 花見など控えて」
3月29日:志村けんさん死去
3月30日:小池都知事緊急会見「夜の接待飲食店は避けて」
4月7日~5月15日:非常事態宣言
4月17日:「緊急事態宣言」全国拡大し「特定警戒」13都道府県を発表
5月4日:緊急事態宣言の延長を発表
5月21日:大阪、京都、兵庫の「緊急事態宣言」解除
5月25日:緊急事態宣言 全面解除(1都3県と北海道)
5月26日:東京都が段階的緩和の「ステップ1」に移行
6月1日:東京都が段階的緩和の「ステップ2」に移行
6月2日:東京都が「東京アラート」を発動
6月11日:東京都が「東京アラート」を解除
6月12日:東京都が段階的緩和の「ステップ3」に移行
菓子メーカー「#おかしつなぎ」「#コロナに負けるな」でTwitterキャンペーンを実施
SNSでは春のキャンペーンシーズンに入り、SNS担当者はキャンペーンの実施を迷う事態だったと思います。
この事態を逆手にとった菓子メーカーでは、企業の垣根を超えてお菓子のプレゼントキャペーンを実施しています。自宅に居ることが多くなった方々への温かい企画になったと思います。
>>参考:チロルチョコ
@TIROL_jp
4月5日にチロルチョコから始まった試みであるTwitterキャンペーンで、「#おかしつなぎ」というハッシュタグをつけてキャンペーンが実施されています。
「フォロー&リツイート」キャンペーンですので、そのお菓子メーカーの公式アカウントのフォロワーになり、そのプレゼント情報の投稿をリツイートすることで応募完了です。
トレンドの#ハッシュタグで投稿
#エア花見
外出自粛を推奨されているため、実際にお花見には行かず室内で、ネット上に公開された桜の画像や動画を見ることで桜を楽しむことを伝える#ハッシュタグです。
各地のお花見スポットや観光協会からも「#エア花見」での投稿が多かったようです。
>>参考:花博記念公園鶴見緑地【公式】
#StayHome、#stayhome、#StayInside
コロナウィルスの感染拡大を防ぐために自宅にいようという運動のもと、国内外で活用されている#ハッシュタグです。
>>参考:ドミノ・ピザ
@dominos_JP
自宅での滞在時間が増えたこともあり、ピザを注文するも余ってしまった場合にどのように保存するか、冷凍方法をTickTockの動画で投稿しています。
またハッシュタグとは関係ありませんが、コロナ対策をした配達の受け取り方法についても投稿していました。
#うちで過ごそう、#お家ですごそう、#お家にいよう
「#StayHome」の日本語版で、自宅で過ごすことの呼びかけに活用されています。
東京都では「#おうちにいましょう」を掲げています。
>>参考:スズキ株式会社・四輪公式アカウント
@suzukicojp
自動車メーカーのスズキでは自宅で過ごすファミリー向けに、塗り絵を提供しています。
一般ユーザーからコメントで、他の車種を指定されるなど、意外と大人受けする投稿だった様に見受けられます。
「中の人」で有名なTwitter企業アカウントの投稿状況
Twitterで有名な「中の人」が運用している企業アカウントの投稿では、フォロワーやファンに近い目線での投稿や、今思うことなどの人間味のある投稿していました。
「中の人」の手を止めることのない投稿頻度と、コメントへの対応力については、称賛の拍手をおくりたいほどです。
>>参考:SHARP シャープ株式会社
@SHARP_JP
2020年4月20日投稿より
2020年4月21日投稿より
2020年4月21日投稿より
アカウントアイコンを「お家にいよう」をイメージさせるものに、いち早く変更している対応にも驚きますが、常に一般ユーザーからのコメントにも対応しています。
今回、コロナウィルスの影響で入手が難しいマスクをシャープが生産を始めました。Twitterで製品の告知投稿、さらには注文が殺到し販売サイトのアクセス集中のため注文ができなくなるほどの困難な状況でも、「中の人」の言葉で投稿も続けコミュニケーションを続けていました。
>>参考:キングジム
@kingjim
毎年エイプリルフールにTwitterでは企業アカウントも面白い投稿をするのですが、キングジムは今回のコロナ禍における状況をみてエイプリルフール不参加を表明しました。
また、掲載画像(クリエイティブ)を転用許可したことで、多くの企業が、その画像を利用してエイプリルフールのお休みを表明しました。
もちろん通常の投稿も続けており、絵文字を駆使した投稿もあり、楽しい運用を続けています。
営業時間・休業などの状況のお知らせ
公式情報として、商品の生産状況や営業時間の変更はSNSアカウントを開設している場合は、SNSの拡散力を利用して一般ユーザーにお知らせすることをお勧めします。
また、事業停止などにより利用できなくなったサービス(前売りチケットなど)のキャンセル方法や、救済措置なども投稿することをお勧めします。
多言語に及ぶユーザーが対象の場合は「やさしい日本語」投稿をしましょう。
サービスによっては日本在住の外国の方々へメッセージを送る必要がありますが、多言語に翻訳する時間がない場合は、やさしい日本語で公式情報を発信しましょう。
>>参考:すみだ北斎美術館
@HokusaiMuseum
2020年4月3日投稿より
2020年4月10日投稿より
浮世絵美術館として有名な、すみだ北斎美術館のTwitterアカウントです。
所在地である墨田区にて、施設の停止が定められたことにより臨時休館することになったことを投稿しています。また、「#疫病退散」を祈って魔除けの絵画作品を再投稿しているなど、貯蔵作品の豊富さを感じさせ、興味深い投稿もしています。
>>参考:スターバックス コーヒー
@Starbucks_J
2020年4月11日
2020年4月8日
スターバックスコーヒーでは、営業時間を短縮する旨を投稿しています。
全国展開しているため詳細の確認はWebサイトで確認が出来るようになっています。また、別の投稿ではクーポンや販売したドリンクチケットの期間延期を発表しており、外出が出来ない一般ユーザーのことを考えた救済措置も投稿しています。
UGCイベントを利用して一般ユーザーと交流
「#おうち時間」を利用したイベントを実施している企業アカウントも出てきました。
企業アカウントからお題を出して、一般ユーザーからの投稿(作品)を募るSNS上でのUGCイベントを実施し一般ユーザーと交流している企業アカウントが増えてきています。
>>参考:サクラクレパス【公式】
@1921_SAKURA
クレヨンのパッケージデザインの一部分に居たはずの動物を探しているというお題に、
一般ユーザーは「#クレパスのアレさがしています」というハッシュタグをつけて、お題に対する答えを投稿するUGCイベントが開催されていました。
塗り絵用の線画も投稿されているので、一般ユーザーはそれに色付けしたものを投稿してもいいですし、自身で撮った写真などを投稿してもよいので参加しやすく、ユーザー層である子供たちと親世代をねらったイベントです。
・SNSマーケティングにUGCを!「UGCとは」
ネット会議用の背景画像を配布「#バーチャル背景」
コロナウィルスによりリモートワークが推奨され、自宅からネットでテレビ会議(Web会議)をする機会が増え、専用ソフト「Zoom」で自身の映る背景をおしゃれな画像に変更できることが話題になり、 その背景画像をTwitterやInstagramから提供する企業アカウントが出てきました。
>>参考:LIXIL(リクシル)公式
@lixil_official
2020年4月9日投稿より
2020年4月10日投稿より
2020年4月14日投稿より
建築材料・住宅設備企業のリクシルの公式Twitterアカウントです。
ショールームやカタログに使用されているクリエイティブ画像をバーチャル背景シリーズとして利用してもらえるように連投していました。スタイリッシュなインテリアを背景に会議ができる面白味もあり、緊急でありながらトレンドにフィットした投稿です。
>>参考:日産自動車株式会社
@NissanJP
2020年4月17日投稿より
2020年4月17日投稿より
自動車メーカーの日産では、質の高いクリエイティブ画像で、車ファンには嬉しいバーチャル背景を投稿していました。 また、大人向けに往年の車種の貴重映像を投稿するなど、スマホを片手に「#おうち時間」を楽しめるコンテンツを投稿しています。
>>参考:アドベンチャーワールド 公式
@aws_official
和歌山県にある動物園のアドベンチャーワールドの公式Twitterアカウントです。
コロナウィルスの影響で臨時休園しているため、以前にもましてSNSを駆使し休園中の動物の動画や、ソーシャルディスタンスを動物の大きさで表現するなど面白い投稿も続けています。
バーチャル背景では、園で人気の動物のベストショットを投稿していました。
まとめ:災害時のSNS運用ですべきこと
今回はTwitterを中心に、コロナ禍における企業アカウント事例をまとめさせていただきました。
投稿プランやTwitterでのキャンペーンの実施など、変更せざるを得ない状況化で、SNS運用の参考となる傾向が見受けられました。
(1)公式情報を投稿
商品生産の遅延や、会場の休館による営業時間の変更、緊急事態における利用期間調整など、 ユーザーやファンに知らせておくべき情報は、Webサイトと並行してSNSの拡散力を利用して投稿しましょう。
(2)コンテンツ調整(投稿プラン)
・ストックしていた投稿内容の見直しをし、困難時期にフィットしてるかどうかをチェックしましょう。
・業界の垣根を超えた運動や呼びかけに関する#ハッシュタグが出てきますので、そのテーマに沿った投稿に出来る限りシフトしましょう。
(3)企業アカウントは一般ユーザーに寄り添いエールを贈るイメージを忘れずに
これを機にバズることを意識したいところですが、一般ユーザー(フォロワー、商材ファン)に寄り添う投稿方針をベースにし、緊急事態を真摯に受け止め明るい応援メッセージとなる投稿を続けましょう。
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