SNSマーケティングの可能性を感じつつも、Instagramは女性が中心で、写真や動画がメインだとういことは知っているが、何をしたらいいのか、悩ましいところです。
そこで今回は、4大SNSの一つであるInstagramに出来るSNSマーケティングは何があるのかを整理したいと思います。

※当ブログ記事ではインフルエンサー起用によるSNSマーケティングは含めておりません。

< 目次 >
・SNSマーケティングとは
・Instagramの利用者数、利用者層の成長
・Instagramの特徴
・Instagramが向いているビジネス(企業)
・Instagramに出来る接点の増やし方
・まとめ:カスタマージャーニーにInstagram運用で接点をつくる

下記のシリーズのブログ記事も合わせてご覧ください。
Twitterで出来るSNSマーケティングとは

SNSマーケティングとは

「デジタルマーケティング」の一つ「SNSマーケティング」

マーケティング用語が増えているため混乱してしまうことがありますが、 「SNSマーケティング」は「デジタルマーケティング」の一つで、他には「Webマーケティング」も含まれます。 SNSを利用して、商材ファンやSNSユーザーとコミュニケーションをとり、商品・サービスの情報を拡散し認知度を上げ、ロイヤリティを向上させることを目的とします。

購買前から購買後まで

SNSマーケティングでは、カスタマージャーニーにおける、消費者行動に接点を設けることを目指します。
SNSが普及し、SNSは消費者の購買前の調査・認知に始まり、比較検討での情報ソースになるまで成長しています。また購買後の体験・口コミの共有にもSNSが利用されるため、カスタマージャーニーでのSNSの影響力は強くなって来ています。
イメージ画像:カスタマージャーニーとSNSの設定について

>>関連記事:
SNSマーケティングのKPI策定と手法について

マス広告と違いスタートアップ企業にもチャンスがある

「接点」の強化

10代を始め40代にいたる現役層は、インターネットを介したSNSや、動画視聴、情報検索などをするため、マスメディアとの接点が少なくなって来ています。
そのため、マス広告だけではリーチ出来ない層が増えている今、「接点」をどのように作るかが、これからのマーケティングの課題となって来ています。

>>参考:情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査
令和元年度(2019年度)「平成30年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」(9月13日掲載)
イメージ画像:総務省、情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査より

スタートアップ企業にもチャンスがある

スタートアップ企業にとっては高額なマス広告は時に負担となりますが、SNSマーケティングではマス広告ほどの予算がかからず、もしターゲット層がSNSユーザーであれば、スタートアップ企業にも接点を得られるチャンスがあります。

Instagramの利用者数、利用者層の成長

Instagram社の2019年6月発表によると、国内Instagram利用者数(月間アクティブアカウント数)は3300万と成長し、男女利用率は女性57% 男性43%と、ほぼ半数となり、女性メインの利用だけではなくなったことが分かりました。
また、アクティブユーザーの年齢は、10代~20代の若者層だけではなく、30代~40代の大人層にも利用を伸ばしているため、マーケティング対象のユーザーの幅も広がりました。

・月間アクティブアカウント数:3300万
・男女利用率:女性57% 、男性43%

>>参考:Instagram Businessより
2019年6月20日
Instagramで新しいターゲット層を開拓するには
イメージ画像:Instagram Business、2019年6月20日投稿「Instagramで新しいターゲット層を開拓するには」より

Instagramの特徴

  • 「映える」「インスタ映え」という言葉が表すように画像(写真・イラスト)・動画によるコミュニケーションが主流。
  • キャプション(投稿文)には2000文字以上入力可能ですが、文章による影響力は少ない。
  • 文字がハイパーリンクとなる#ハッシュタグで、検索されることでユーザーに発見してもらう。
  • ユーザーは他者のアカウントだけでなく、気に入った#ハッシュタグをフォローできる。類似した投稿を自身のタイムラインに掲出することができる。
  • 気に入った他者の投稿をコレクション機能で保存しフォルダ分類ができる。
  • ストーリーズなどの機能を利用することでコンテンツの活性化ができ流入強化できる。

Instagramが不得意なこと

  • フォロワー数が伸びづらい。
  • 拡散性がTwitterなどに比べると低い。
  • コメント文によるコミュニケーションがメインではない。

Instagram独自の現象

投稿を閲覧して興味をもったことを、一般ユーザーが実際に体験して更に共有するという、実体験を伴った共感ツール文化がある。

>>関連ブログ:
SNS運用Tips:Instagramは画像が命!ハッシュタグでコミュニケーション!

Instagramが向いているビジネス

特に視覚に訴えるビジュアル素材をもとに企画立案がしやすいBtoC企業が向いています。
BtoBの場合は、企業のサービスや商材の啓蒙として活用することをメインとして、利益向上(コンバージョン)に直接繋がることはむずかしいと理解の上で、運用することをお勧めします。また、すでにECサイトを運営している企業は流入の一つとして活用することもお勧めです。

<Instagram運用に向いているビジネス>
・ファッション(アパレル系)
・観光
・美容
・不動産
・インテリア、生活雑貨
・食品、飲食

Instagramに出来る接点の増やし方

好まれるオーガニック投稿をする

公式アカウントからどのような投稿をするか、運用方針を策定する必要があります。 統一感のあるクリエイティブの準備もありますが、投稿スタイルと併せて運用担当者は決めるといいでしょう。

検索情報になる

例えば、観光地やグルメなど、一般ユーザーはSNSで最新情報を得ようとします。
ユーザーのカスタマージャーニーとしては、インスタ映えしている画像をタップし、より詳しい情報を得ようとWebサイトを検索する傾向があります。

>>参考:「#京都カフェ」で検索した場合
#ハッシュタグにより検索されるよう工夫しましょう。
競合のアカウントだけでなく、一般のユーザーが使用している#ハッシュタグを参考に、 一般のユーザーが投稿しているのと一緒に検索結果画面に掲出されるために、#ハッシュタグを工夫して投稿しましょう。

スマホ画像イメージ:#京都カフェで検索表示した場合

参考・勉強になる

画像や動画を駆使してノウハウや、ちょっとしたコツを投稿する運用方法です。
学習コンテンツは、Instagramに向いていないと思われがちですが、画像をクルクル回るカルーセル表示にし、画像にイラストや文字を入れて読みやすくした投稿で、学習情報を発信しているアカウントも増えてきています。

>>参考:NOLTYスコラ公式アカウント
nolty_schola_official
手帳で有名な能率手帳のブランド「NOLTYスコラ」の公式アカウントです。
スケジュール管理のノウハウだけでなく、手帳に季節ごとのイラストを描くことで日程管理を楽しくできるという提案で、動画も投稿されているので絵心がなくても書けるようになる投稿をしています。
スマホ画像イメージ:能率手帳NOLTYスコラ公式アカウント

写真の芸術性が高い

商材やサービスをどんどん説明し、画像内にキャッチコピーや社名を必要以上に載せる企業アカウントがありますが、画像(写真・イラスト)をアートとして閲覧させる投稿を続けることで、プロフィール画面で投稿画像がタイル状に表示された際に、写真集のようになる運用です。
クリエイティブの美しさや楽しさで共感を得て、「いいね」などのエンゲージメントを着実に伸ばす投稿です。

>>参考:響 | SUNTORY WHISKY HIBIKI
suntorywhisky_hibiki
サントリーのウィスキーブランド「響」のInstagram公式アカウントです。
アルコールということで、グルメ情報や、盛り上がっているイベントの画像を投稿したいところですが、こちらは商材のイメージを徹底しており、シックなイメージで統一され、被写体であるボトルと季節感のあるテーブルの演出のみで、アルコールですが芸術性の高い画像で投稿されています。
スマホ画像イメージ:響、SUNTORY WHISKY HIBIKI、公式アカウントプロフィール画面より

上記以外にも好まれる投稿方法はありますが、投稿方針の策定の際に長期続けられることも企業アカウントでは重要です。リソースに合わせて、プランすることもお勧めします。

ストーリーズの活用

縦型でフルスクリーンで表示され静止画(写真・イラスト)や動画を組み合わせて投稿できる機能です。
投稿した内容は24時間で削除されますが、ハイライト設定を利用すると保存ができ自身のプロフィール画面でアーカイブとして掲載が可能です。
Instagram社の(2019年)報告によると、月間アクティブユーザーの70%がストーリーズ機能を利用しており、かつストーリーズの投稿数は2年で20倍に急増しているそうです。 コンテンツとして引きがあり、アンケート機能や「もっと見る」リンク機能を駆使し、Instagram経由でユーザーをWebサイトなどの別コンテンツへ誘導できることが可能です。

>>参考:無印良品の家 mujihouse
mujihouse
無印良品が手がける住宅・建設サービスのInstagram公式アカウントです。
ストーリーズで主力の建築プランの紹介をしています。Webサイトへのリンク以外は、動画と画像を組み合わせたシンプルな構成です。無印良品のシンプルなライフスタイルをイメージさせるストーリーズとなっています。
スマホ画像イメージ:無印良品の家 mujihouse、ストーリーズ投稿より

>>関連ブログ:
コンテンツ感をアップ!企業アカウントが使えるInstagram(インスタグラム)機能

InstagramでのUGCは企画しやすく参加しやすい

UGCとは「User Generated Contents」の略で、ユーザーによって作成されたコンテンツのことで、 SNSだけでなく、ネット上の投稿された写真、動画や口コミサイトのレビューなどを指します。
Instagram運用としては、ユーザー参加を訴求するために、#ハッシュタグを付けて投稿することをお知らせします。ファンはその商材に関する投稿をするため、検索対象となる投稿が増え、さらに多くのユーザーにリーチする機会を得ることになります。

リポストして更に紹介しファンと交流

Twitterのリツイートや、Facebookのシェアのように、Instagramでも他者の投稿を自身のアカウントから拡散や紹介したい場合にリポスト(リグラム)できます。 今回はリポスト方法の詳細は省略しますが、ぜひ担当者としては、UGCと合わせて覚えておきたい運用です。

商材のファンによる投稿をさらに公式アカウントがリポストし紹介することで、ファンの承認欲求を満たし、他ユーザーに好感を得るなどUGCには欠かせない運用の一つとなっています。

<リポストする際にはマナーがあります>
Instagramでは投稿した画像や映像に作品として扱う文化が強いため、下記の点に注意して運用しましょう。
 ・リポストの許可を得る。(UGCイベントに参加して下さったことにお礼も伝える)
 ・どちらのアカウントから使用しているかをキャプションに掲載。
 ・オリジナルの投稿された画像等に加工は一切しない。

>>参考: #JTBで旅したい
jtb_tabishitai
大手旅行代理店JTBのUGC専用の公式Instagramアカウントです。
指定#ハッシュタグ「#JTBで旅したい 」をつけて旅の思い出の写真と投稿しようと呼びかけています。ツアー利用者は、旅行の思い出をInstagramに投稿するついでに、#ハッシュタグを加えて利用したJTBに旅の経験を報告・共有することができるため、購入後の経験共有の場を提供していることにもなります。
また、リポストの投稿方法では、キャプションに元の投稿した方のアカウントの紹介している点など参考にしたい運用です。 スマホ画像イメージ:JTB #JTBで旅したい、UGCのリポスト事例

まとめ:カスタマージャーニーにInstagram運用で接点をつくる

コンテンツと#ハッシュタグで検索リーチを増やす

フォロワーが増えづらく拡散が難しいとされているInstagramですが、#ハッシュタグによる検索でのリーチは潜在顧客からの接点が得やすいというメリットがあります。
商材のハッシュタグだけでなく、複数の対象となるキーワードで準備しましょう。

UGCをフル活用

キャプション(文章)にコメントが付くこともあり、コメントでの交流が全く無いわけではないですが、Instagram文化のビジュアルコミュニケーションをさらに盛り上げるためにUGCがお勧めです。

UGCキャンペーン

フォロー&UGCキャンペーンの実施はお勧めです。
参加者は、お題に出された画像(写真やイラスト)に、指定した#ハッシュタグをキャプションに加えて投稿するタイプのキャンペーンとなります。 画像投稿が必要となり、参加するハードルが上がるため、プレゼント欲しさの懸賞マニアの参加が防げるキャンペーンにもなります。

UGCで体験を共有・報告するコミュニティをファンに提供

SNSではありますが、特にInstagramは実体験が伴なった報告・共有となる投稿がされます。
それらの投稿は、購入前の比較・検討中の接点になる検索対象になります。 そのカスタマージャーニーの流れを作るためにも共有の場としても、アカウントが利用されるように、指定の#ハッシュタグをユーザーに告知しましょう。
また、企業アカウント側からのリポストもファン強化のための重要な交流の一つとなります

Instagramの機能を利用し流入強化

利用率の高いストーリーズ機能だけでなく、ショッピング機能の「Shop Now」や、画像や動画をアルバム機能で回転表示させるなど投稿に工夫ができます。
InstagramからWebサイトへの流入を強化する方法がありますので、機能を利用した投稿プランを立てることをお勧めします。

 

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